桜の木の前で
「それよりその手に持っている華なあに?」

「なに?」

わしはふと視線を戻す。

その手には綺麗な華が握られていた。

「この華は瑠璃が先ほど持っていたものか・・・?」

だがしかし何故ここに?
不思議に思っていると桜がこちらに近づいてくる。

「これ、記憶の華だね。」

「記憶の華?」

「ええ。貸して?」

そういう桜に華を手渡す。

すると華がきらめきだす。

「これは・・・・」

そこには瑠璃と先ほど一緒にいた瑠璃に似た者が一緒にいた。

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