桜の木の前で
2人は何かを喋っていた。

もし、私がいなくなったら泉里はどうするの?
それに真珠さんは何故この世に留まっているの?

不思議と瑠璃の心の声が聞こえた。
これは先ほどの出来事か?

「真珠さん。何故貴方はここにいるんですか?」


“泉里様に傍にいるとお約束いたしましたから。”

「約束?」


“死ぬ前に約束いたしました。しかし泉里様は私に気付いていませんが・・・そんなことよりさあお早く。この夢の道は長くは続きません。”


そしてそこで場面が切り替わる。

そこには涙をこぼしながら微笑んでいる瑠璃がいた。

そしてゆっくりと瑠璃の心の声が聞こえる。

ごめんなさい刹那。
でもね。ここで真珠さんを見捨てて逃げるような私じゃきっとあなたに嫌われちゃうね。

だから今はごめんなさい。


そこでふと華が光を失い地面に落ちる。

ああ、そういうことじゃったのか。
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