雪とともに。
第一章・雪と雨

突然、否必然

「寒い…」

車が黒く染めた雪の上を、私はざくざくと歩いていた。今日も、雪が降っている。

私は田沼柚木(ゆき)。これでも、一応は高校生をしている。とは言っても、デキが悪いから勉強は駄目だけれど。

「もう、いい加減雪なんて見飽きた…」

雪が降るような寒い日は、独り言を言うと息が白くなるから少し恥ずかしい。

街は、クリスマス前ということもあり、イルミネーションが煌々と光っている。私は、そんな見た目だけ賑やかな街を一人歩いていた。


「ただいま…」

家に着いても、誰もいない。

私は、幼い頃に両親が病気で無くしてる。まだ私は小さかったけれど、お父さんもお母さんもちゃんと覚えてる。

今は猫のペルと2人で…

いや、1人と一匹で暮らしている。


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