星と時計~逢いたくて、逢いたくて。~
1章
プロローグ
カチ、コチ、カチ、コチ
今日も昨日と同じように
時を刻む時計
当たり前だった
動き続ける事に理由なんてなかった
カチ、コチ、カチ…コチ……
少しずつ少しずつ
歯車がずれていった
少しずつ少しずつ
電池がなくなっていった
気づかなかった
気づけなかった
…気づこうとしなかった
カチ…コチ……カ…チッ
動かなくなった時計
電池を失い、歯車がとまり
時を刻まなくなった
戻りたい、動き出したい
戻れない、動かない
ー今でも私の時は止まったままー…。
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