空と海の境界線~"先生"に恋をして~
空の思い出
7月のよく晴れた日の午後。
窓際の1番後ろという最高の席に座っている私は綿菓子のような入道雲を飾りにしている空を見ていた。
『…美佳!藍沢美佳!』
「はっひゃい!」
私は突然名前を呼ばれてすっとんきょんな声を出してしまった。
おかげでクラスの皆は大爆笑…
そんなに笑う事ないのに…。
『ははっ藍沢、教科書の21ページ問3を答えて』
数学の宮沢隼人先生が苦笑いしながら言った。
え…まってまって
聞いてなくて分かんないよー
「わっ分かりません…」
『はぁ…藍沢、お前この問題話聞いとけば分かるぞ』
と、宮沢先生は呆れた顔をした。
聞いてなかったから分からないんじゃんかぁ
「すいません…」