君がいない夜に
「なんだったんだろ…」
私は教室に戻っても《猫くん》の事を考えていた。
そして
無意識に《猫くん》の絵を書いていた。
茶色い癖っ毛に可愛い笑顔…
白い肌に猫のような鋭い目
「!私…なにやってんだろ…なんで《猫くん》を…」
「なにが《猫くん》なんだ??」
「えっ…」
顔をあげると先生の顔。
「もうとっくに授業は始まってるぞ」
「はー…い すみません…」
《猫くん》の事しか頭になくて授業が始まったことにすら気がつかなかった。