デレリップ【BL】


「まさか熱ある?顔赤いよ」

そう言って近づいてくるのは、
手のひらでは無く額。おでこ。顔面。

目の前いっぱいに広がる翔真の顔。

「熱は……大丈夫みたいだな」


あー、もー

「キスしたい!」

「え?!」


……ヤバいよ、このリップクリーム。


「本当に大丈夫?
 病気にでもなってない?」


失敬な。

いくら俺が普段言わないような事を
ガンガンに口走ってるからって、
それを病気扱いとか。


「でも愛してる!」

「ありがとう、俺も愛してるよ。
 でもさ、本当に平気なのか?」


心配してる表情も堪らない。
マジでいますぐキスしたい。

……あ、今のは口に出なかった。

しかし、本気で心配してるみたいだな。


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