デレリップ【BL】



……その後も、
翔真はいつもと変わらなかった。


そうか、コイツはいつも素直なんだな。



なんとなく、デレリップを彼にあげた。


「もしかして痛かった?」

確かにちょっと乾燥してたけど、
それはそれでいい物だったよ!


「……別に」

そう答えたけれど、
渡すとすぐに、塗っていた。

しかしその後もやっぱり何も変わらない。

そして2人で歩く帰り道。
放課後デートだ。

やったね!


そして不意に口からこぼれ出る言葉。

「……デレれなくてゴメン」

あれ、もしかしてちょっと効果残ってた?


「何?突然。
 別に言葉で言われなくても、
 悠聖の事なら顔見れば解るから」

だからそのままで大丈夫だと、そう言った

やっぱり俺の彼氏超カッコいい。



あんな商品、
俺にも彼にも必要なかったんだ。


あー、無駄遣いした!


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