占い師の恋【完】
はっはーん、みたいな顔で私を見て顎を掴む姿を怪訝な顔で睨む。その顔潰したいんですけど。
「茉希ちゃんも乙女だね~。」
「あなた今まで私を何だと思ってたんですか。」
はあ、と溜め息を吐くも睨み続けるが…。杉山さんには何のダメージを与えることもできなかった。
私が与えれるとしたら……。
゙心のダメージ゙?
……やめておこう。私だってそこまで悪じゃない…、
「義兄さんって呼んでイイよ。」
「は?黙れ、調子のんな、ウザい、キモい。」
「冗談なのに……。」
短気の中でもトップいけるかも。思いっきり凹んでしまった杉山さんに一応謝るけどお店に着いてお酒呑むまでずっと拗ねてた。
子供かっての。
意外にお酒が弱い杉山さんは、顔を真っ赤にして笑っている。呑んだら笑い上戸になるらしい杉山さん。
……絡んで来ないで欲しい。
一番端っこの席で壁に出来るだけ体を寄せて影を薄くしていたのに。そう簡単には私の願いは神様に届かない。
「まっきちゃーん♪」
「(ぅわあああ。怠い怠い怠い。)」
「呑まなきゃ呑まなきゃ!あっはははは~!」
「ちょ、ウルサい!」
マジで困る。いっそのこと殴っては気絶でもさせてしまおうか…。