占い師の恋【完】
一人もんもんと言葉の意味を巡らせる頭の中は所々のコード的存在が何らかの事故を起こしているようである。
その上に目眩みたいなものが襲って来るもんだから、早く帰りたい。
この気持ち悪い感覚から早く逃げ出したい。
ただ、それだけ
「……、帰りたい。」
「そうしてあげたいのは山々なんだけど。無理だよね、ごめん。」
「……、今までの全ての人への暴言など謝ります。私の選択肢カムバーック。」
「どんな選択肢が欲しいの?」
「帰ると帰る。」
「結局は一つだから俺の決定権でいいよね。」
「もう嫌。ここにメルヘン世界へ繋がるゲート開けないかな…。」
「あはは乙女だね~。」
胡散臭い笑顔で笑った青。
非常にうざい。面倒くさすぎるよ。チッと、舌打ちすれば青はさらに笑みを深めるから。
さらに苛立ちが大きくなった。
「そのままゲートにあんた一人だけ突き落としてやるよ。脳内お花畑。」
「それを暴言って言うんだと俺は思う。」
…この会話は可笑しい。可笑しすぎる。
先程までの気まずいってか緊張感漂う雰囲気に居たはずなのに、このいつも通りの会話は可笑しすぎるはずだろう。
紛れもなく。その会話へと持って行った張本人が何を言うかって話だが。