占い師の恋【完】
「ねえ、質問。」
「…。」
「するまで帰さねえよ。」
「……、兄弟。」
ボソリと呟いた言葉は青には良く聞こえなかったのか(聞こえてて聞き返してんのか)よく分からないけど。
ニヤリと笑った顔にわざとだって思った。
「…杉山さん、兄弟なんじゃん。」
「あー、知ってたんだ。うん。6つ上。」
「あんた、何歳?」
「ん?21。」
同い年なんだ。それにはっきりと杉山さんの年齢もこれで分かっちゃってるじゃん。
「1つ目の質問答えたね。」
「…は?」
「゙何歳?゙って。」
「(こいつズルい…!)」
つい話の流れ的にする予定も無かった質問をしてしまって。勿論カウントされて。
ムスッと膨れた顔をする私を目の前の男は楽しそうに口元に指を添えて笑う。
苛々するなこいつ。
てか何で質問しなきゃいけないんだよ。しなきゃ帰さないとか何様だ。
風見さんは完璧なる俺様だけど(風見様とか言ってたぐらいだし)青は曖昧。
時々出る命令口調を除いては下手に回ってる感じだし…。やっぱ乙男(おとめん)とか言う奴?
って、それはさすがにないな。