占い師の恋【完】
はははと、首を小さく振りながら一人乾いた笑い声を漏らすと
「どうしたの?大丈夫?」
゙大丈夫?゙の言葉の中に色々な意味が込められてる。゙こいつ一人で笑ってるとか頭大丈夫゙っていう大丈夫だよ絶対。
堂々たる王様の風貌をも思わせるこの表情。
こいつ、下手に回ってるように見せかけた完璧たる俺様だ。当たり前だけど普通の俺様よりタチが悪い。
普段の女々しい感じから一変して命令口調になるんだから、隠れ俺様に間違い無い。
てか、気づけよ自分!!
一人ツッコミを入れるのが分かったかのようにまたクスリ笑う青に顔の熱が足の爪先から上昇する。
恥ずかしいっ…、
それさえも分かったように「ほら、次。」なんてニヤニヤしながら言ってくるもんだからもう投げやり。
「何中、何高出身?」
別に聞かなくてもどうでもいいような質問を睨みながらしたのに、青はそれさえも嬉しそうに瞳を細めて教えてくれた。
「M中、M高だよ。」
「え、M中…!」
青の口から出た学校名に吃驚あんぐり。