占い師の恋【完】




「…どうも…、」


……何だコイツ?てか、誰だこの男は。

もう、今日予約を入れてくれているはずのお客さんは全員終わったと思っていたしそれは間違いではない。



ちらり、何度も確認した通りお客様表に並ぶ字列を目で辿ってはみるがやはりさっきの女性の名で最後だ。



じゃあ……、

この男は…ここに何しに来た?



ハイスピードで回転する頭は役立たず。


と。

私の考えてることが分かったのか、男はくつりくつりと笑いながら、ゆっくりと歩み寄って来て。




「…勝負、しようよ。」




男のくせに体中から溢れ出しているような色気のようなものに、自然と眉を寄せて睨んでしまう。



………これは直感。






私は、もう、この男に゙読まれている゙。



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