占い師の恋【完】



「おい。ぼーっとして歩くな。」



――…青が私の家を後にしてから早一週間。

仕事先に現れることも家に押しかけて来ることもなく、全く姿を見せない。



悲しいことに連絡を取ろうとしても携帯の番号も知らなければ奴がどこに住んでいるのかさえ私には分からない。



「無視してんな。」

「(うるさい奴だな。)」


頭上からかけられる低くもハスキーな顔に顔を上げる。


「何なんですか風見さん。」

「聞こえてんじゃねーかよ。」

「あえての無視です。」

「意味分かんねえぞ。」

「あなたの頭じゃ無理ないでしょ。」

「茉希は必ず一発必要なんだなオイ。」



この男に会うのも久しぶりだと思う。相変わらず最低な態度だとつくづく感じる。



「お前は年上をもっと敬え。」

「……え?」

「あ?」

「……。」

「……。」



風見さんから今、衝撃な事実が明かされた気がするけどのだが…。

一言一言、風見さんの台詞をプレイバック。

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