占い師の恋【完】
「青は…傍にいるって言ったのに、な…。」
乾いたような笑いが自嘲的に出てきて、また熱いなにかがこみ上げてきてしまう。
「寂しい時に…結局は傍にいてくれないじゃない。」
もう、一週間アイツの顔を見ていない。ただそれだけ。本当にただそれだけだ。
なのに。私は寂しくて仕方がない。
私……、ヒトリだもん。寂しくない時なんかないんだよ。ずっと寂しい。
青は結局。何も分かってないじゃんか。あんな事言った次の日から、ずっと顔も見せない。
アイツは私の携帯の番号しってるじゃん。前みたいに公衆電話からでもいいから、声聞かしてよ。
「中途半端の、ままじゃない…。」
呟いた言葉は吐息混じりで、か細くて。
それに馬鹿馬鹿しくなって笑って見せる。
「ごめんね。」
悲しそうに眉を下げて微笑みながら、何故か謝って私の頭を撫でる棗ちゃん。
「何で謝るの…?」
怪訝な顔で棗ちゃんを見れば、私の目を見つめてから。
「だってまっきー…、
泣いてるんだもん。」