占い師の恋【完】
――…、体がだるい。
寝てるのに寝てないみたいに意識が覚醒してる。
あー私何してるんだっけ?あれ、今起きてるの?ってさっき寝てるって自分で言ったじゃん。
そろそろやばいかも。
頭痛い、おかしくなりそう。
「おい茉希!」
ベシッ…!
「いったあああああ!」
はい。完璧に意識引き戻されました。
誰のせいだ。そんなん、私の横で腕組んで(手に丸めた新聞紙持って)仁王立ちしているこの男以外誰がいる。
「おはよう。目覚めはいかがかな?」
「最高ですよ。どっかの暴力野郎のおかげで。」
「そりゃあよかった。なんならもう一発いっとくか。」
「ご遠慮したいね(死ね)くそジジイ。」
心の中で言ったはずだが()の中の言葉は完璧に聞こえていたらしく。
寝起きで低血圧な上に怒鳴らてさらに気分悪い。この男はいずれハゲるでしょう。
もしハゲなければむしってやる覚悟しとけ。
おそらく。朝から睨み合い罵り合いのバトルを始める私と風見さん。