占い師の恋【完】
――――謎の男こと、青が現れた日から丸4日。
アレ以来、青の姿は見ていない。いや期待してるわけとかじゃないんだけど…あまりにも衝撃的な男だったから、うん。
街を歩くと、いつもあの後ろ姿を探してしまうのは気のせいと思いたい。
あの男は、一体何者だったんだろう?
青の、妖艶な微笑を浮かべた綺麗すぎる顔が、…頭にこびり付いて離れない。
「……はあ、」
私は、どうしてしまったんだ。
チラリ、時計を確認。今日は午後からのバイトだから気晴らしに買い物にでも行こうか。
……なんて、その考えの裏にはちょっとした淡い期待を抱いてたり。
゙もしかして、街に出れば青を見つけられるかもしれない゙という不順な考え。
――本当…、私自身が可笑しい。
どうしてしまったんだと言うんだ。