占い師の恋【完】


嘘ついて毎日作ってますとか言えばよかったとか思ったがもう遅い。

怒鳴り散らすように言葉を発するから、吃驚する。声のボリュームを考えろ。


「お前そんなん食った内に入るかアホ!野菜サラダとプリンとかナメてんだろ!」

「誰をナメるんですか。普段ならミニ野菜サラダだけの所を、普通サイズのサラダでしかもプリンまで食べてるんですから、十分じゃないですか。」

「ふざけろ!てかいつもはミニかよ、馬鹿かおいアホか!」



いちいち大声を出す風見さん。自分でもミニは無いなと思ったけど、暴言連発はいらん。食に対する欲がないだけだ。


睨むように視線を送るが、それよりさらにきつい目と視線がかち合ってしまった。最早「俺凄腕スナイパーと異名を持っているんだ」と言われても信じてしまうだろう。

食べないなら一生物を食べれないような体にしてやるよ。死ねよ。とか言いそうな今の風見さんの雰囲気に本気で泣きそうになった。

< 289 / 402 >

この作品をシェア

pagetop