占い師の恋【完】
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街まで出ると、とりあえず普段から行く店で買い物をした。服なんて本当にいつぶりに買ったかな、とか思ったり。
それに…、まさかの出費だ。
目に留まった青色の石が付いたピアス。引き寄せられるように、購入してしまったのだ。
(…馬鹿だ、私。)
ピアスは開けているけど、私が買ってしまったそれはまあまあ値段が張るもの。
『このピアス、今凄い人気なんですよー!』
レジで店員さんがスマイル全開で話してくれた。
『なんでもジンクスがあるとかで!』
『ジンクス、ですか…?』
『はい。゙好きな人と片方ずつ彼氏は左、彼女は右耳につけるとラブラブになれる゙らしいんです。』
(ピアス一つでラブラブなんて…。)
『へえ…、』
一応返事はしてみるも、空返事。随分素っ気なくなってしまった。