占い師の恋【完】
こんな私を見て、きっとこの可愛らしい店員の彼女も゙なんて無愛想で扱いにくい客だろゔとか思ってるんだろうな。
「ありがとうございましたー!」
元気で甲高い声と共に小さな紙袋を差し出され、それを受け取ると私はお店を後にした。
「………、」
買ってしまった。
カサリ、と紙袋の音が耳に届きつい小さく溜め息を吐いてしまう。
どうして買ってしまったのかなんて聞かれても、理由なんて分からない。
ただ、゙手が伸びだ
゙惹かれだ
近くにあったベンチに腰掛け、紙袋の中を見下ろす。その中に入っている黒色のケースを取り出しゆっくりとした動作で開ける。
二つ並んで、眩しく光る青色。
そっと一つを摘んで太陽に透かしてみる。