占い師の恋【完】
「すみません。゙俺の゙占い師さんなんで、いただいて行きマス。」
「ほう。無理強いなら、止めるよ…?」
「まさか。」
ゆっくり足に力を入れてふんばった私は、青を見上げる。
自信満々、とでも言うのか…。青は真っ直ぐ運転席に座る店長を見て、口元には薄い笑みを浮かべていた。
゙だっで
゙茉希が俺ど
゙一緒にいたいっで
゙顔してるから゙
くすっと笑い声をもらした青は、ゆるりとその何もかも見透かしているような瞳を私に向けた。
…これだから、苦手。
青にのまれて溺れて、もう私勝てるわけないじゃんか…。
「茉希、来て。」
「っ…!」
「茉ー希ちゃん。」
ぐっと引き寄せらた体に拒否を示そうと、車に乗る店長に視線を向けたが。ニヤリという笑顔を顔に貼り付け、間延びした声で私の名前を呼んだ。