占い師の恋【完】
キラキラと輝く中に怪しさも感じる気がするそのピアスは、まるで…
「あ、お。」
不意に口に出してしまった名前。
あー…、…不覚。
思い出した青のあの顔と言葉。゙勝負゙なんて、…あんなの、占いなんかじゃない。
確実に。
私の心の方がヨマレタ。あの、ポーカーフェイスまがいな笑顔の裏を、私は読むことが出来なかった。
――…いや、違うな。
゙見ることが゙できなかった、゙見えなかっだ。
アレは、完全なる私の負けだ。
なのに青ば引き分げと言った。
変わることのない、ポーカーフェイス。
あれを危険に思うのは、惑わされ、騙されそうになってしまう私が怖く感じるから。
もう、私、意味が分からない……。