占い師の恋【完】
そして。杉山さんの横に並ぶと私を見下ろして綺麗に口元を引き上げた。
「おはよ茉希。」
今、私がおかれているこの状況…、理解不能。
青はひたすらにこにこしてるし、杉山さんはスーツのポケットからミルクキャンディを取り出して食べてるし。
「じゃあ茉希。準備しよっかー。」
「は…?何で、」
「そりゃあ…」
゙俺の家に行くからだよ?゙
少し首を横に傾けながら、さも当然のように言ってのけた青。
杉山さんは「俺らの家な」と、ソコどうでもいいです杉山さん。分かってます。
―――――てか。
何でいきなり家!?
有り得ない!無理無理無理無理!!!
「嫌。無理。お話はもういいです。さよなら。」
一気に言葉を吐き出して扉を閉めようとした、が。青の足がそれを防ぎ。杉山さんの手が扉を掴む。