占い師の恋【完】
「茉希ちゃんは、責任なんて余計なもの背負わずに、真っ直ぐ自分の大切なものと向き合って。」
杉山さんは、ふっと目を細める。
「……、混乱させてしまったみたいで、ごめんなさい。」
「あ、いえ…、でも、え?」
申し訳なさそうに謝罪の言葉を口にした愁さん。別に彼女は悪くないだろうし……。
私的には、この現状がまったく飲み込めない状態たがら、余裕がないのだ。
どういうこと?と伝えるように、隣に座る青を見上げてみると。
にやり、悪戯に笑いやがる。
「俺は茉希だけだから。」
「なっ…!」
「覚えといてね逃がさないから。」
青のお父様と杉山さんばごちそうさまでずみたいな目で私を見てるし。愁さんは苦笑いだし。お母様に限っては、嬉しそうに…てかキラキラと目を輝かせてるし。