占い師の恋【完】


どれだけいい人なんだろうこの人は…。ほんと、お節介。お人好し。

杉山さんは、優しい微笑みを私に向けた。



「…チッ。」

「ええ、舌打ち!?」

「馬鹿サングラス。」

「酷くない…!?ねえ酷くない!?」



私の特に意味のない暴言に喚く杉山さん。それを無視してアイス珈琲を飲み干す私の耳に聞こえたのは隣と前からのクスクスという笑い声。


そう。青と愁さん。



杉山さんは、青だけではなく愁さんにまで笑われたのでそっぽを向き完璧に拗ねてしまった。子供か。

「すみませんでした」と謝るが、チラリと私を横目に映しただけでまたすぐにふん!とそっぽを向く。



「感謝してます。」

「…。」

「杉山さんのおかげで、色々救われました。」

「…。」

「ありがとうございました。」

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