占い師の恋【完】
暫くして。
コンビニの袋を手にぶら下げるようにして持った風見さんと何故か少し頬を赤らめた棗ちゃんが帰ってきた。
私にはみかんゼリーを、青には白桃ゼリーを買ってきてくれ、それを受け取りお礼を告げる。
ぺりりっと蓋を剥がし、スプーンでオレンジ色をすくい口に運ぶ。
爽やかな酸味が口の中に広がり、また一口、また一口と口に運んだ。
「一口ちょーだい。」
「…ん。」
青は少し体を乗りだし、あーんと言いながら口を開く。そこにみかんゼリーを一口すくい食べさせてやれば、一瞬吃驚したように目を見開く。
なんだ?と怪訝に眉をよせて見れば、青はクスッと喉を転がすように笑った。