占い師の恋【完】


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その後、青は私をアパートまで送ってくれて。明日の夜にまた会う約束をした。



そして、時間はあっという間に過ぎていく。


時計を見ればもう直ぐバイトが終わる時間。最後のお相手は、




「茉希。」

「…お父さん。」



明智茉莉と、ハッキリ書いてあるお客さん表。くしゃり、と。小さな音は私がその紙を持つ手に力を入れたから。

少しだが紙にはしわができてしまう。


ドキン、と。胸を打つ音と一緒に額を流れた汗。



今日、私は、父との…。




「お父さん、何回来ても、答えは変わらないから。」

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