占い師の恋【完】
「占い師の名前は―――――――゙亜希゙。」
「……私の母親です。」
君の占いを見た日から
そうじゃないかと思ってた。
店長はそう言って柔和な笑みを浮かべた。
「君の占いは、亜希さん譲りだね。」
「…私の憧れですから。」
「それを聞いたら、亜希さんきっと喜ぶよ。」
優しく微笑んで私を見る笑顔が、母の私を守るような優しい笑みと重なる。
「亜希さん、いつも君が一人前の占い師になること楽しみにしてたんだよ?゙あの子は人をよめる゙ってね。」
私は小さく微笑むと、ありがとうございます。それだけ言い軽く頭を下げ、部屋を後にした。