占い師の恋【完】
“俺が彼氏だと思ったのかなー?親切な人だね。”
電話の向こうから、青のクスリと笑う音がうざったいくらい大きく聞こえる。
あのサングラスが…。
サングラスSさんはこの電話を切った後に死刑宣告出してやる。
マジで何してんのあの人……。
「……で。何で私の休みをあんたにあげないといけないわけ?勿体無い。」
“だって俺、茉希と一緒にいたいし。”
「私はあんたと一緒にいたいなんか思わない。」
受話器越しでも分かる青の高揚した声と憎ったらしく笑う音。
「あんた。私をからかって楽しんでるでしょ。」
“ん?どうして?”
どうしてとか、惚けやがってソレだよその……
私を…人を見透かしたような笑い混じりの弾む声。
「(…ほんと、腹立つ。)」