占い師の恋【完】
「迎えに来た。」
「……、あんた馬鹿か。」
確かにあの後私は仕方なく了承した。どうせ暇だったしね。
だけどさ…。
「何でだよ?」
キョトンとする顔で小首を傾げる青に、私は睨みをきかして怒鳴る。
「朝の6時に迎えに来る奴がいるか!」
「いるじゃんここに。」
「くたばれ阿呆。」
ニッコリ笑った男の頭を殴って、玄関のドアを閉めた。
――ガンガンガン!!!
その瞬間に叩かれる私の部屋のドア。
アパートのドア叩くか、普通!?勢い良くそれを開けて叫ぶ。
「あんた、ふざけんな!お隣さんに迷惑になるでし…むがっ!」
青を見上げて怒鳴った瞬間に、妖艶な笑みが見えて…。
口を塞がれるとそのまま、引き戻されるように私は玄関へ押し込まれた。