占い師の恋【完】
どうしたのかという顔で棗ちゃんを見つめると
私の顔を見て優しく微笑んだ。
「やっぱりよく似合う。これ貰って。」
「え…?私、お金出すよ。」
「いいの!コレは棗からのプレゼント。
まっきーは黙って貰う!」
以外に強引な子だ。
再度、ブレスレットに目をやって笑う。
「ありがとう、棗ちゃん」
自然に浮かんだ笑みが私の心そのもの。
嬉しすぎる。どんどん頬が緩む。
やばい、喜びすぎてるかな?
「まっきー…。」
「え?何?」
棗ちゃんは4拍間を置いて
「今の顔、萌えちゃった~!
やっぱり美人!
さすが売れっ子占い師!」
「え、は、はあ?」
開口一番の台詞にはひいたけど、疑問が一つ。
「何で私が占い師って知ってるの?」
棗ちゃんには言っていないはずだ。
それに私はテレビは勿論。お客さんにも顔出しはしていない。
(まあ、無理矢理に見てきた奴もいるが。)
今度は指輪に興味津々な青をこっそりと睨んでおく。
私よりアクセサリーかよ。
お前が連れてきたんだろ。
「ねえねえ。私も占ってみてよ♪」
「…あ。うん、いいよ…!」
「……。」
棗ちゃんは私と青を交互に見ると、私を見てにやり。