angel ring
「玲ちゃ〜ん！待って！」

友美が追いかけてくる。

気がつくと私はその場から逃げていた。


「…友美…。」

私はこらえていたものが一気に溢れてきた。

「玲ちゃん…大丈夫だよ。みんな玲ちゃんが訳もなくそんな事しないって分かってるからね。」

そう言って友美は私の肩をしっかりと支えてくれた。


私は友美にあの日の事を全て話した。


友美は浩司の気持ちには、薄々気づいていたらしい。

「そっかぁ…いつか告るんじゃないかとは思ってたけど、マジで告ったんだぁ…。でも玲ちゃん優しすぎるよ…。あんな事言われてまで…浩司の事かばうなんて…。」

友美は、目に涙を浮かべている。

「玲ちゃん！優君にちゃんと説明した方よくない？何か訳があったからだって分かってると思うけどきっと気にしてるよ！」

でも私はあの場から逃げたんだ…。

もう遅い…。

「いいの…今何言っても言い訳にしかならないし…」

私は、自分で優君から離れていく事にした。



その後、私は店をやめた。

そして、優君と会う事もなくなり…

メールもいつの間にか途絶えてしまった。

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表紙・目次

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