angel ring
私は優を呼び出した。

「なんだよ〜急用って?」

優はよっぽど気になるのか急かしてくる。


「あのさ…私に赤ちゃんできたって言ったら優は何ていうのかなぁ〜って…」

「えっ?もしかしてできたの?」

優の質問に私はうつむきながら答えた。

「…うん…」

優は一瞬黙り込んで

「玲…俺…もちろん玲も大事だけど仕事も大事なんだよ。だから仕事もこれから沢山覚えなきゃいけなくて、正直結婚はまだって思ってて…」

予想外の優の低く真面目な声に私はその先を言われるのが怖くなった。

だって真っ先に喜んでくれると自分で勝手に思い込んでいたから。

急に不安になって涙がでそうになるのを必死にこらえて優の言葉を聞いた。

「だから…まだ結婚ってよくわかんねぇけど…仕事ができなきゃ玲も子供も食わせて行けないじゃん?だから俺頑張るから。仕事で夜遅くなったりとかして寂しい思いさせたりするけど…俺に着いてきてくれる??」

優はそぉ言うと優しい顔になった。

その顔を見て私は安心したのか涙が溢れてきた。

「優…ひどい…っよ…ダメなのっ…かとっ…思った…じゃん…」

泣き声で途切れ途切れになりながら言う私を優は抱きしめてくれた。

「あははっ!ビビらせてごめんな。…玲に俺の赤ちゃんできたって聞いてすっげぇ嬉しい!!産んでくれるよな?」

「うん…当たり前じゃん!!」



こうして私と優は結婚する事になった。


【できちゃった結婚】

肩書はそれでも愛してる人と一緒になれた事、おなかの中の小さな命に大きな幸せを感じていた。

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