angel ring
不気味な紫色の空…


外はいつの間にか明るくなっていた。


純は今どうしてるだろう…

会いたい…

会いたいよ…

純の事この手で抱きしめたい…


一睡もしないで泣きはらした私の顔はヒドイ顔をしている。


(きっと大丈夫。だってあんなに祈ったもん…)


私はそう自分に言い聞かせる事で気持ちを紛らわせていた。


朝の6時頃

ブー…ブー…ブー…


優からの着信。

あんなに待っていた着信なのになぜか出るのがすごく怖かった。


「もしもし?」

「………玲?」

優の声が震えている。


私はその声で全てを悟った…。


「落ち着いて聞いてな…純…天国行っちゃった…それでも純すげぇ頑張ったんだよ。必死に生きようって頑張ったんだよ…」

優は感情を抑え切れず泣きながら話す。

私も声を上げて泣いた。

もう誰の声も聞こえない…

自分が自分じゃなくなっていく…






神様なんか…

いない…

だってあんなに祈ったもん…


叶わなかった願い…


神様なんか…


いないんだ…

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