透視眼鏡【BL】
え、何、怪我でもしてんの?
もしくは虫刺され?
数歩、佐藤に近づき凝視する。
……あ、これはあれだ。
それにしても多すぎる。
目線を下に移すと、
さっきまで見えていたトランクスに
ギリギリ隠れるであろう部分にまで
それはもうびっしりとつけられていた。
あまりの数に、
本当はダニにでもやられたんじゃないか。
もしくは他の悪い虫に食われ……
それはある意味合ってそうだ。
そして驚きのあまり、つい呟く。
それ本当に、
「キスマーク……?」