透視眼鏡【BL】
俺の呟きに反応した佐藤は、
自分の、服から出ている部分を確認する。
あ、確定ですね!
そしてもう1人、
佐藤の隣に立っていた、
ネクタイの色から察するに先輩が、
同じく俺の呟きに反応していた。
小さい声だったから、
多分、他の部員には聞こえていない。
……犯人はお前か!
どうしてさっきから、
相手のいる人達ばかりなんだ。
残念すぎる。
しかし逆に考えてみよう。
そういうのも、いいんじゃないか?
清純派のあの子が実は……!みたいな。
とりあえず妄想で補完してみよう。
考えてる間に先輩は佐藤の体を確認すると
佐藤の頭をぽむぽむと撫で、
それで佐藤も安心したのか確認をやめた。
そして2人は俺に向き直る。