透視眼鏡【BL】
「自分から裸になってていいから、
シチュとかこだわらないから見たいー」
っていうかその辺を想像で補うわ。
そんな俺に、サチは提案してきた。
「それならさ、もっと簡単に……」
そこで彼は1度言葉を切った。
簡単に……そうか!
「ありがとう幸彦!」
「え、あ、うん!」
俺が察したことを察したらしく、
サチもなんだか嬉しそうだ。
しっかし、ただ裸見たいなら
これが1番、簡単確実じゃん!
思わず、名前呼びで礼を言った。
「それじゃ、大浴場行ってくる!」
急いで支度して部屋を飛び出た俺を
サチがどんな顔で見送ったかなんて
やっぱりこの時の俺は知る由も無かった。