《続》ポケット
――そして、その日は直ぐにやって来た。
「今回は…色々な事情があり、先生達が決めました。」
……案の定、彼女は企んできた。
本当は、自由かクジで決めるはずだったのに…
勝手に決められていたなんて。
ここの教室にいる人たちが、誰か一人でも想像していただろうか。
うんん、したくなかったと思う。
最後の修学旅行くらいは、楽しかったと言えるよう、誰もが楽しもうと張り切っていたのに、一気にそれが崩れ落ちた。
それも……“彼女”一人のせいで。
だけど、誰も何も言わなかった。
ただ、黙って顔を俯けていた。
もう、誰の仕業かだなんて、百の承知だった。