《続》ポケット
「あゆ、今日放課後暇ー?」
さっきまでの不機嫌そうな顔とは逆に今後はニヤニヤと何かを考えてそうな笑みを浮かべている千夏たち。
「んー暇だけど、なんで?」
そういえば よっしゃ、とあかりちゃんの元気そうな声が耳に入ってきて。
「ま、いーからちょっと放課後付き合ってよ」
こういう時の千夏は、頭がよく回ってる。
とりあえずわかった、と頷けば再び笑顔になる千夏。
……なんなんだろ、千夏たちも真井さんも。
そう思いながらぼーっとしていればいつの間にかコースも決まっていてあっという間に放課後がやって来た。
「……歩夢、帰る?」
はる君がそう言ってくれたけど
「ごめん、あゆ借りていい?」
と横から来た千夏がやんわり断る。
…借りる、って物になってるし。
帰りは気をつけろよ、とはる君は一言。そして一人で帰ってしまった。
「さ、行こうか。」
と何故か上機嫌な二人。
頭の中に不安を抱えたまま二人の後を着いて行けば予想もしてなかった場所にやって来ていた。