《続》ポケット
「な、にここ…」
開いた口が塞がらないとはこういう事を言うんだなって思う。
「沖縄=海でしょ。海って言ったら水着だよね。」
なんて笑顔で言う千夏とあかりちゃん。
……やっぱり、何か考えてた。
騙されたような、何とも言えない感情になる。
「え、だって…」
「今持ってるのだなんて、もう高2なんだからもっとさー」
…すっかり、私の心を読んでる千夏。
「しかも今年は、違うでしょ?真井さんもいるし、水瀬くんにアタックしなきゃでしょ。」
サイズはこれでいいよね、なんて、言いながら既にいくつかの水着を手にしていた。
「はい。これ試着してみなよ」
と沢山の水着をいっきに渡されよく、水着を見てみると
「え、これ」
「大丈夫、あゆスタイル良いから。そういうの着ないと真井さんに負けちゃうよ。」
だ、だってこんな露出多いの着れないって……
「ほら、早く着替えてってば。着替えたら呼んで。」
千夏に試着室まで押されて渋々、カーテンを閉めて試着するものの……流石にこれは、と鏡の前で顔を傾ける。
「まだー?」
とカーテンの外から二人が急かす。
「あゆ、開けるよー」
なんて言いながらカーテンを開けられた。