《続》ポケット
「電車でいきなり歩夢が寝ちゃって大変だったんだから。」
とあかりちゃんが困ったような顔で私に言う。
………寝た?
あぁ、確かにはる君と喧嘩してて実は毎日、夜全然寝れてなくて…今日はいつも以上に眠かった気がするけど……
「ここまで歩夢ちゃんを陽斗がずっと背負って来た、ってわけ。」
と輝くんがはる君にペットボトルを渡して、受け取った飲み物を飲むはる君。
ここまで……ずっと?
「ごめんなさいっ」
と皆に頭を下げて謝れば何故か笑顔が返ってくる。
「いーよ、面白いものも見れたし。な、陽斗」
と輝くんがはる君に問い掛けた瞬間、いっきにはる君の顔が紅潮する。
気になるけど……いっか。
後で聞こうって思いながら、無事集合時間内に集まることができた。
そして。
私たちを乗せた沖縄行きの飛行機は、飛び立った―――…