『ねぇ。手、繋いでよ。』Ⅰ

どうしてそうなるの??

「俺はありあが好きだよ??」

俺はありあの肩に
手をおいて、
目線をありあに
合わせる。

近づいた俺に
ありあは少し
肩を上げて驚いた。

すると、
ありあの大きな目に
さらに涙が溢れる。

『じゃあ。どうして、
何もしてくれないの??』

弱りきった、か細い声で
ありあは俺に問いかける。

「え??」

『どうしてあたしに、
触れてくれないの??』

アホな俺のために
さっきより分かりやすい
言い方をしてくれたありあ。

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