『ねぇ。手、繋いでよ。』Ⅰ
俺は、ありあに
嫌われたくなくて、
触れるのを我慢してた。
それがありあを
不安にさせてた。
「ごめん。ありあ・・・。
俺、ありあに嫌われたくなくて、触れられなかった。」
ありあの涙を
親指で拭う。
『あたしが、千隼を
嫌うわけないじゃない。』
え??
『好きな人になら、
触れて欲しいに
決まってるでしょ!!』
今日のありあは
ツンツンなのか、
デレデレなのか。
俺も我慢の限界。
ありあをキツく
抱きしめた。