《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
だけど次の瞬間、今
あたし達がここにいるのは
秘密なんだと思い出して、
あわてて口を抑えた。



久住先生はそんなあたしに
プッと小さく噴き出して、



「そうかな? ありがとう」



「い、いえ………」



もう……さっきから
あたしは何をやってるんだろ。


明らかに挙動不審で、
先生にも笑われっぱなしだよ。



恥ずかしさで、いつまで
たっても速い鼓動が
収まらないし……。



「今日は実はね。

本当に君が来るのか
確かめてみたくて、弾いて
たんだよ」


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