《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
「あと、色々やることあるから。
今週は基本的に、
帰り遅いと思う……」
言いながら、内心では
『最近遅いのは今に
始まったことじゃないけどね』
なんて思ってた。
だから全く必要ない申告
だけど――一応、子供の
義務を果たしてるだけだ。
「わかったわ。
帰り、気をつけてね」
形だけの言葉を添えて、
お母さんはまた俯きがちに
ご飯を食べ始める。
隣のお父さんが咳ばらいをした。
音に反応して顔を向けた
あたしと目があったけど、
お父さんも『頑張れよ』と
だけ言うと、すぐにTVの
方に視線をそらしてしまう。
_
今週は基本的に、
帰り遅いと思う……」
言いながら、内心では
『最近遅いのは今に
始まったことじゃないけどね』
なんて思ってた。
だから全く必要ない申告
だけど――一応、子供の
義務を果たしてるだけだ。
「わかったわ。
帰り、気をつけてね」
形だけの言葉を添えて、
お母さんはまた俯きがちに
ご飯を食べ始める。
隣のお父さんが咳ばらいをした。
音に反応して顔を向けた
あたしと目があったけど、
お父さんも『頑張れよ』と
だけ言うと、すぐにTVの
方に視線をそらしてしまう。
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