《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
お父さんは何もわかってない。



――あたしは今、
転校したくないんだ。



だって……だって、あの
学校には――…。



「花琳……。

花琳にだってわかるだろ?

ここにいるとお母さんは、
どうしても色々と
思い出してしまう。

お父さんも……
お前だってそうだろう?

いっそ環境をガラッと
変えて、新しい土地で――」



「……やめてっ。

そんな話、聞きたくない!」



両手をお父さんの腕に
かけて、力いっぱい振り払った。



お父さんは呆然としてる。


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