《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
そう決めて、あたしは
足早にコンビニに向かった。



けど……なんて
タイミングの悪さ。



自動ドアを抜けて中に
入ろうとした時に、
ちょうどレジで支払いを
終えて、身をひるがえした
のは――…。



「……ま、将輝!?」



「おー。なんだ、花琳かよ」



――まったく、これだから
地元に腐れ縁がいるなんて
のは嫌なんだ。



今とても、知り合いと
しゃべるような気分じゃ
ないのに……。



しかもよりにもよって、
相手はあの将輝。



「……なんだお前、えらく
寒そうなカッコしてんな?

何買いに来たんだ?」


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