《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
予想外にまいった声を
出しながら、将輝は何やら
モゾモゾと動き出した。



何をするのかとボンヤリ
眺めてたら……

なんと将輝は着ていた
パーカーを脱いで、それを
バサッとあたしの背中にかける。



「な……何してんの……?」



あたしはア然とせずには
いられなかった。



予想外を通り越して、
あまりの意外さに目が点になる。



「何って、風邪ひいたら
困んだろ。

あと……ホラ」



将輝は怒ったような
無愛想でそう言って、
今度は持ってたビニール袋
から何かを取り出す。


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