《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
結局あたしがコーヒーを
飲んでる間、会話はこんな
感じでほとんどしなかった。



飲み終わると、あたしは
黙って立ち上がる。



コンビニの外壁沿いに設置
されたゴミ箱に空き缶を
捨てに行き、戻ってきた
時に初めて『ごちそうさま』
と言った。



「いいよ。

……んで、これから
どーすんだ?」



その聞き方は、あたしが
家に帰らないっていう
選択肢も完全に見込んでのもの。



さすがにもう気づいてるん
だろう。

家で何かがあったんだって。



「どうしようかな……」


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