《完》天上のCANON 〜先生と奏でる、永遠のメロディ〜
「大丈夫だよ――…」



優しく繰り返してくれる
先生の顔は、もう見て
いられない。



声を殺して泣きじゃくる
あたしの頭を、先生は
黙って撫でてくれてた。





―――キラキラのこの部屋は、
タイムマシンなんかじゃない。




だけど、信じていいかな?




今この部屋で過ごした、
この時間が。



――きっと、あたしが前に
進むための、道標になって
くれるって――…。





     * * *


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